診療科・センター・部門

リハビリテーション部

概要・特徴

病気やケガによって身体や精神に障害が生じると、その「人」にとっての生活が困難になります。このような患者さんに対して、仮に障害を抱えた状態であっても、その「人」らしい生活を送れるように手助けできるように、身体的、精神的、社会・職業的に最も適した生活水準の達成を目指す、一連の働きかけを「リハビリテーション」といいます。
当センターは三次救急ということもあり、超急性期のリハビリテーションを実施しています。最大限安全に配慮し、主治医や看護師と患者さんの状態について日々情報交換を行いながら早期離床、早期回復を促し、早く退院できるように努力しています。また、クリニカルパスの利用、病棟での回診・カンファレンスへの参加を通し、チームとして患者さんをサポートできるように心がけています。

<診療日・診療時間>

月曜日~金曜日(祝日を除く)
午前9:00~午後5:30

<診療体系 -全て担当制->

診療は各部門共担当制で、入院診療につきましては潤滑な診療を目指し時間を決めさせて頂いております。

<感染対策>

リハビリテーションの感染対策(COVID-19対策)として以下に、注意しながら療法しています。
・マスク着用
・日々の体温測定
・常時換気
・物品の使用後の消毒(都度)
・全体の拭き掃除
・患者さんに触れる前にはアルコール手指消毒
外来:上記の感染対策のもと人数制限を行い実施しています。

<その他>

当科は各依頼科の医師の指示の下、診療を行っています。
当科の場所は理学療法・作業療法・言語聴覚療法は2F、精神科作業療法は5Fで実施しています。

リハビリテーション部の理念

1.県民の立場にたったリハビリテーション医療を提供します
2.早期社会復帰を目指します
3.自己研鑽に努めます
4.信頼関係を大切にします

スタッフ紹介

医師(リハビリテーション科部長)1名
理学療法士11名
作業療法士6名
言語聴覚士2名
医療事務補助2名

<認定資格>

心臓リハビリテーション指導士2名
呼吸療法認定士2名
がんのリハビリテーション研修会 修了者13名

各部門紹介

理学療法部門

理学療法(Physical Therapy)とは…

「何らかの要因で身体に障害を持った人(脳血管障害による片麻痺等)の可能な限り障害を軽減することを目的に身体機能評価、関節可動域や神経筋再教育、筋力増強をはじめとする各種の身体機能練習、痛みの軽減のための物理療法(Hot Pack、水治療法、低周波等)などを行い、日常生活動作能力(食事や排泄、整容、移動、入浴)を回復させることで社会復帰や家庭復帰を実現させることを目標に取り組むことをいい、これに携わっている従事者を理学療法士と呼んでいます。」
当科の理学療法士は、その中でも特に発症後早期の急性期リハビリテーションに従事し、早期離床を行い早期退院(転院)を目指しています。

病棟では例えば(1)骨折者においては可動域練習、筋力増強練習、起きあがり練習、立ちあがり練習、車椅子乗車・駆動練習を中心に行い、(2)脳血管障害者においては状態に応じて行っていますが意識レベルの低い人には拘縮予防目的に可動域練習、意識レベルの高い人には安静度が車椅子可能となれば早期離床目的に寝返り-起き上がりといった起居動作練習や座位耐久練習、立ちあがり練習等を行います。それぞれ理学療法室においては病棟練習の継続はもちろんのことバランス練習等も併せて行うことで最終的には歩行獲得等の粗大動作自立に向けて日々練習・指導を行っています。
転院される方に対しては淡路圏域のリハビリ中核病院ということもあり、患者さんや家族からの了解が得られると転院先のリハビリテーション科担当スタッフに対して紹介状を送って訓練状況をお知らせしています。

作業療法部門

作業療法(Occupational Therapy)とは…

作業療法は、こころとからだに障がいがある人に対して障がいと折り合いをつけながら、活き活きとした生活を送れるよう、日常生活の中での活動(作業)を通して、こころとからだを元気にするリハビリテーションです。
作業療法士は「あなたらしく」生活が送れるようにその人の「今」と「これからの」生活づくりをお手伝いします。
当科ではからだの障がいを中心に対する作業療法とこころの障がいを中心に対する精神科作業療法(2013年度開設)の2つがあります。

作業療法の内容

当院は急性期病院であるため病気やケガの初期の段階において早期のリハビリテーションを行い、症状やその人の人柄に合わせて、こころとからだの基本的な機能の改善を援助し、新たな機能の低下を予防します。また食事やトイレ・家事などの日常生活動作能力、仕事や地域活動への参加など社会的適応能力の獲得に介入します。
その他、家族への介助の指導・援助、家屋改修の検討、スプリント(手の装具)の制作を行っています。
転院される場合、患者さんや家族からの了解が得られれば転院先のリハビリ科宛に紹介状を送付しリハビリ状況をお知らせしています。

2013年度新病院開設に伴い、作業療法部門では新たに精神科作業療法が開設となりました。
精神科作業療法(精神科OT)は、こころの障がいに対して、様々な「作業活動」を用いた精神医療の一つです。精神疾患により「こころ」の面において生活に障がいをもった方々に対し、作業活動を通して「やりたいこと」「できるようになりたいこと」「楽しみを見つける」「集中できる時間を持つ」「人との交流の機会を持つ」といった内容を、その人らしく行えるように楽しみながら行います。

言語聴覚療法部門

言語聴覚(Speech Therapy)とは…

言語聴覚士は相手の言葉が理解できない・伝えたい言葉が出てこないなどの症状が出る『失語症』、声が出にくい・発音がうまくできないなどの『構音障害』、先天的・後天的なきこえの問題がある『聴覚障害』、子どもの発達に関わる『発達障害』、食べ物を口に入れてから胃に送り込むまでの食べることに問題が生じる『摂食嚥下障害』について、評価や訓練、指導等を行う専門職です。

当院では急性期ということもあり、特に生命維持に欠かせない食べることに注力しています。病気の発症から間もない患者さんは食べることが難しい場合もありますが、少しでも早く安全に口から食べられるよう、一緒に練習していきます。
また、当院は島内の中核病院であり、診療科や設備が整っているため、必要に応じて医師とともにレントゲンを用いた嚥下造影検査やファイバースコープを用いた嚥下内視鏡検査も積極的に行っています。

診療実績