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放射線部
RT(放射線治療)
放射線治療とは、「放射線」を体内の病巣に照射することで悪い細胞を壊す治療法です。(主として「がん治療」に使用します。)
「放射線」は、目に見えず、体にあたっても何も感じませんが、体の表面や奥にある病気を治すことができます。照射には痛みをともないません。
放射線治療は外科的手術と異なり、体を切らないので患者さんへの肉体的負担が少なく、しかも機能や形態の温存を可能にする治療法です。
スタッフ紹介
当センターの放射線治療室には、放射線科医2名、診療放射線技師2名、看護師1名の5名がいます。
放射線科医は、放射線治療を始める時や、週1回の診察日、その他必要な時に診察します。日々の治療には、診療放射線技師と看護師が主に携わります。
放射線治療室 待合
治療装置について
どんな装置を使って治療をするのか
放射線治療にはリニアック(直線加速器=Linear Accelerator、ライナックとも呼ばれる)という治療専用装置を使用しています。
これは電子を電気の力で直線上に加速して金属ターゲットにあてることによりX線を発生させる装置です。
放射線治療装置
治療計画装置
どんな放射線を使うのか
放射線治療に使用するのはX線と電子線です。
X線は物質を通り抜ける作用が強いので、体内の深い場所の病気の治療に使用します。一方、電子線はあまり深い場所にはとどかないので体表面近くの病気の治療に使用します。しかし、これらの放射線の治療効果はほとんど同じもので、治療する部位の深さによって放射線治療医が最適な種類の放射線を選択します。
治療内容について
照射方法と照射期間
照射方法は基本的に1日1回照射しますが、治療効果の面から多分割照射(1日2回以上の治療を行う照射法)や化学療法(抗がん剤を点滴する)併用などの治療法も積極的に行っています。
照射は月・火・水・木・金の週5日(土・日・祭日は休み)で、通常4~7週間かかります。毎週木曜日は放射線治療室の診察日です。ただし、医師が常時いますので、診察日以外にもご相談に応じています。
副作用について
放射線治療には、他の治療と同様に副作用があります。デメリットである副作用より治療によって得られる効果の方が大きいと担当医や治療を受ける本人が判断すると、治療が実施されます。
副作用の出方は患者さん個々によって異なり、出現する患者さんもあれば大きな変化のない患者さんもおられます。
ここでは、副作用の中でも全身的なものについて簡単に説明します。
疲れやすい
個人差がかなりあり、全く感じない人もいれば、非常に疲れを感じる人もいます。疲れを感じたら休息するのが一番で、治療中は過度な運動は避け、体調に合わせた生活を心がけることが大事です。治療中に感じた疲れは、治療が終了して数週間のうちには感じなくなります。
食欲がなくなる
放射線治療中に食欲がなくなる事があります。また、のどや食道が照射されると、炎症を起こし、痛みや飲み込みにくいといった症状が起こります。しかし、放射線により障害を受けた正常組織の修復などの為に、普段以上にカロリー、栄養素を取る必要があります。いろいろ工夫しながら食事をすることが大事です。
貧血、白血球減少、血小板減少
骨髄では細菌と戦う白血球、出血を防ぐ血小板、酸素を運ぶ赤血球という血液細胞を作っています。骨髄がたくさんある骨盤、胸骨、背骨が広く放射線に照射されると、血液細胞を作る能力が低下し血液細胞の数が減ってきます。白血球などの減少が見られる時は、一時的ですが放射線治療を休止することもあります。白血球数が回復すればまた放射線治療を再開します。
皮膚の変化
放射線を照射された皮膚には日焼けのような変化が起こります。発赤、色素沈着が主ですが、場合によっては皮膚の乾燥、皮膚の剥離といった変化も起こります。痒みや痛みを伴うことがありますが、個人差があります。変化があった場合は、医師や治療室スタッフに相談してください。軟膏などは医師の指示がなければつけないで下さい。